骨粗鬆症の方の抜歯 |
骨粗鬆症の薬、ビスフォスフォネート系薬剤 |
骨粗鬆症の薬の中でも非常に使われている薬にビスフォスフォネート系薬剤というものがあります。これは骨を壊す細胞である破骨細胞の働きを抑制し骨の吸収を防ぐというものです。代表的な薬剤に、フォサマック、ボナロン、ベネット、アクトネルなどがあります。
これらビスフォスフォネート系薬剤を服用している場合、歯科治療時に充分な注意が必要となることがあります。
ビスフォスフォネート系薬剤関連顎骨壊死 |
ビスフォスフォネート系薬剤を服用している患者さんに抜歯などの治療を行った場合、頻度はそれほど高くはないとされていますが、重篤な顎骨壊死を引き起こす可能性があることが知られています。
顎骨壊死を引きこすのは主に抜歯などのように顎骨の露出を伴う処置のようです。当然、歯周外科処置やインプラント埋入術などの外科処置も同じリスクがあります。
ビスフォスフォネート系薬剤服用中の患者さんへの当院での対応 |
基本的に歯周外科やインプラント埋入術などの外科処置は行いません。抜歯に関しても基本的には行いませんがどうしても必要な場合は術前術後3ヶ月程度の休薬を行い、抜歯するという方法をとる場合があります。
このことは顎骨壊死のリスクをゼロにするわけではありませんが、低くすると言う報告があります。
いずれにしても処方している内科等の先生と連絡をとりあって、患者さんにもっとも最善と思われる方法を行います。