ホモフォニック暗号(homophonic substitution)

シーザー暗号の場合は、文字の出現頻度の分析により、例えば”eは出現頻度が多いはずなので、まず出現頻度の一番多い文字をeとおく”などとして、比較的解読されやすい暗号でした。このホモフォニック暗号とは全ての文字の出現頻度を均一にする方法で、しかも暗号化、復号化が比較的容易という理由で使われていたようです。

ホモフォニック暗号とはまず、全ての文字の出現頻度を分析し、そのパーセンテージを出す。仮にeが8%ならば、eに8つの文字を割り当てる。

e → 13、25、38、41、49、64、69、95

このようにして、eが出現するたびにこの8つの中からランダムに記号を選び変換していくと、最終的に暗号化された文章は、全ての文字の出現頻度が等しいものとなる。

この方法はシーザー暗号に比べて強力で、またヴィジュネル暗号ほど複雑ではなく有用であることは確実ですが、まだまだ優れた暗号解読者にとると、解読が容易なものなのです。

 ホモフォニック暗号(homophonic substitution)