適合度検定(カイ2乗検定)

適合度検定とは、理論的に出された値と、実際に標本から得られる値とのずれを検定することです。その手順を示します。

1.まずは、仮説から…。

帰無仮説:”理論値と比較してずれがない。”

対立仮説:”理論値と比較してずれがある。”

2.有意水準 α を決め、そのときのカイ2乗分布の値 k をカイ2乗分布表より得る。

3.期待度数を計算する。

4.検定統計量T(カイ2乗)を計算する。

⇒ T>k で帰無仮説を棄却し、対立仮説を採用。つまり、有意水準αで、理論値と比較してずれがあるといえます。

 

さいころを60回振り、それぞれの目がでた回数は次の表のようになった。このときの目の出方は、一様と考えられるか?
1 2 3 4 5 6
回数 8 13 9 7 14 9
仮説をたてます。

帰無仮説:”理論値と比較してずれがない。”

対立仮説:”理論値と比較してずれがある。”

有意水準をα=0.05として、自由度6-1=5のカイ2乗の値は、11.07です。それぞれの目の期待度数は下の表のようになります。

1 2 3 4 5 6
回数 8 13 9 7 14 9
確率 1/6 1/6 1/6 1/6 1/6 1/6
期待度数 10 10 10 10 10 10

T(カイ2乗) = (8-10)2/10 + (13-10)2/10 + (9-10)2/10 + (7-10)2/10 + (14-10)2/10 + (9-10)2/10

= 4

T(=4)<k(=11.07)なので、仮説は棄却できない。つまりこれくらいの偏りは充分に考えられるものであるということです。

 

 適合度検定(カイ2乗検定)