次のような循環小数を考えます。
a = 0.12323232323…
これは次のようにあらわされます。
ここで上線部分を循環節といいます。
”循環小数は分数であらわすことができる”ということは中学校のときに習いましたね。aを分数であらわしてみましょう。
100a - a = 12.3232323… - 0.1232323…
99a = 12.2
a = 122/10 × 1/99
= 61/495
定理
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a,b∈Nとする。このとき、 |
(証明)
aをbで割った商をp1、余りをq1とすると、
a = bp1 + q1 ( 0≦q1≦b-1)
さらに、qをbで割った商をp1、余りをq1とする。以下同様にpiおよびqi( i = 1,2,3,…)を定めていく。
10q1 = bp2 + q2 ( 0≦q2≦b-1)
10q2 = bp3 + q3 ( 0≦q3≦b-1)
10q3 = bp4 + q4 ( 0≦q4≦b-1)
10q4 = bp5 + q5 ( 0≦q5≦b-1)
…
このとき、qj = qk(j≠k)となった時点で、a/bは循環することが分かります。
ここで、qiとなりうる数は0からb-1までのたかだかb個しかないわけですから、上の操作をb+1回、繰り返すと、必ずqj = qk(j≠k)となるj,kが存在する。
(証明終)
では、先ほどの例、61/495で試してみましょう。
61 = 495×0 + 61
610 = 495×1 + 115
1150 = 495×2 + 160
1600 = 495×3 + 115
やはり、115という数が重なってきましたね。
定理
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a,b∈N,(a,b)=(10,b)=1とする。このとき、 |
ord(位数)に関してはこちらを参照。